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【滋賀県saketime第1位】大人気の不老泉飲み比べ3本!

不老泉3本飲み比べサムネ

不老泉 – 伝統製法が醸す力強い旨みの世界

今回紹介する日本酒は、滋賀県高島市に蔵を構える上原酒造さんの代表銘柄「不老泉」。saketime滋賀県ランキング1位の大人気のお酒であり、伝統的な天秤搾りを全量行っているという稀有な酒蔵!

味が美味しいことは当たり前のことですが、小さな酒蔵が生き残るために、木桶天秤搾りだけなく、伝統的な酒造りを積極的に行うのが上原酒造さんの特徴になります。

柔らかさに包まれるようなウマイ酒なので、ぜひ最後までご覧になってください!

目次

不老泉について

不老泉を醸す上原酒造さんは、滋賀県高島市の琵琶湖近くにあるんですが、隣町の今津港から竹生島まで観光船が出ていたり、山側に行くと「信長の朽木越え」で有名な朽木に鯖街道があったり、針江の生水の郷(はりえのしょうずのさと)という水が有名な場所がある自然豊かな場所。

不老泉の仕込み水は、「かばたの湧き水」という蔵の湧き水。比良山系(ひらさんけい)の軟水が仕込み水になります。元々「不老泉」という名前の由来は、初代蔵元が井戸を掘ったときに、水と一緒に地蔵が出てきたので「不老の泉」で「不老泉」と言うブランドができたそうです!

創業当時の1862年の井戸とかばたの湧き水が一緒かどうか知りませんが、ロマンを感じる名前ですよね。純米酒って米と水で造られているので、水ってホントに大事ですからね!

ちなみに、不老泉以外のブランドは、今回紹介する一つである速醸酛うすにごりの杣の天狗(そまのてんぐ)・ほとんどが地元流通の奥琵琶湖・亀の尾を使った速醸酛熟成酒の亀亀覇(かめかめは)などがあります!

亀亀覇は熟成酒でそもそもの球数が少ないので、手に入れるのに苦労する。飲みたい人は飲食店で飲む方が現実的かもしれません。「上原酒造のお酒が飲める場所」というのが公式ホームページ内にあるので、そこから探してみてください。運が良ければ飲めるかも・・・

上原酒造さんのこだわりは数多くあるんですが、その中でも軟水の水に合うように蔵付き酵母を使った山廃酛を採用することが多い酒蔵です。生酛の山卸廃止で「山廃」。山廃酛の詳しい話をしてると時間が足りないので、いずれ説明することにしますが、無添加山廃はとっても危険な酒造り。

話せば長くなるのでショートに説明すると、ラベルで生酛や山廃と書いていても、乳酸を添加してるお酒が多いのが現実。天然の乳酸菌は老る可能性が高い分、杜氏の腕が試されるってことです。もちろん、山廃だけでなく、清酒酵母を添加する速醸酛もやってるんですが、その時に造る酒に合わせて使い分けをしているようです。

それとなんと言っても上原酒造さんの特徴は全量木桶天秤搾り。又の名をはね木搾り。田中六五の白糸酒造さんもはね木搾りを採用していて有名ですよね!

天秤搾りのお酒の特徴は柔らかさが出ると言われてるのですが、酒を搾るのに3日間くらい必要となってきます。槽を使った搾るタイプは、非常に時間と手間が掛かる。佐瀬式・八重垣式・はね木式。右側に行くにつれて数が減って行きます。もちろん、槽を使わない薮田式が一番搾れる量も多いですし、24時間で搾ってくれるので蔵人の負担は断然減りますし、効率的ではあります。

どっちが良いって訳じゃないんですが、どんなお酒は造りたいかによって変わるってことですよね。

上原酒造さんは、かなり木に拘る酒蔵さんで、お米を蒸す甑を木製にしたり、酒造りは基本ホーロータンクを使ってるのですが、木桶仕込みも導入したりと木にこだわりがあります。日本酒の木桶仕込みって、最近少しづつ聞くようになってきましたが、近年はあまり使われない手法。

日本酒造り用の木桶って、今現在はなかなか無いらしい。特注で作るか味噌や醤油の木桶を使うかくらいしか方法がないのが現状のようで、かなりお金が掛かるみたいです!

小さな酒蔵ですが、自前の精米機を持っているのもスゴイところです!

最後に今回も紹介している不老泉の代表作「不老泉 山廃仕込 特別純米 原酒 参年熟成」で繋がる杜氏の話を少しだけ。元々は畳杜氏→無添加山廃の山根杜氏→現在の横坂杜氏と続きます!
山根杜氏は夏は農家で米を造り、冬にその米を持ってきて酒を醸す。そして出来たのが不老泉の赤ラベル「不老泉 山廃仕込 特別純米 原酒 参年熟成」!
現在杜氏の横坂安男さんも、千葉で酒米の総の舞(ふさのまい)を作り、その米を滋賀に持ってきて冬に酒を醸す。これを半農半酒として完成したのが「不老泉 山廃純米吟醸 総の舞 無濾過生原酒」!

上原酒造さんは、蔵元も杜氏も拘りがスゴ過ぎる酒蔵なんです!

不老泉3本のスペック

不老泉3本飲み比べ
不老泉3本

もっとちゃんと言うと、不老泉2本と杣の天狗を入れた3本のスペックです!

不老泉 山廃仕込 特別純米 原酒 参年熟成

・酒米=滋賀県産の山田錦(酒母6%)/滋賀県産のたかね錦(醪94%)
・精米歩合=60%
・アルコール=17度
・日本酒度=+3
・酸度=2.1
・アミノ酸度=2.2
・使用酵母=蔵付酵母
・酒造年度=3BY
・製造年月日=2025年6月
・杜氏=横坂安男
・熟成期間=年

不老泉 山廃仕込 純米吟醸 滋賀渡船 無濾過生原酒

・酒米=滋賀県産の山田錦(酒母6%)/滋賀県産の渡船6号(醪94%)
・精米歩合=55%
・アルコール=17度
・日本酒度=+2
・酸度=2.0
・アミノ酸度=2.0
・使用酵母=蔵付酵母
・酒造年度=5BY
・製造年月日=2025年7月
・杜氏=横坂安男
・熟成期間=1〜2年

杣の天狗 純米吟醸 うすにごり 生原酒

・酒米=滋賀県産の山田錦
・精米歩合=59%
・アルコール=17度
・日本酒度=+3
・酸度=1.8
・アミノ酸度=1.4
・使用酵母=蔵付酵母
・酒造年度=6BY
・製造年月日=2025年6月
・杜氏=横坂安男

不老泉3本の飲み比べ

今回のお酒を飲む萩焼の煎茶セット

不老泉2本と杣の天狗の飲み比べになります。はじめは冷酒からとなるんですが、赤ラベルは燗映えするお酒なので、燗もつけていきますね!

そして、せっかくの木桶天秤搾りで柔らかな口当たりになっているので、ワイングラスではなく、陶器で飲んで行きます。煎茶用のもので萩焼となるんですが、日本酒にピッタリなんです!

酒器で飲むのも楽しいですが、日本人なんでお茶の要素も入れると幅が広がっていきますよ。おつまみは、不老泉にピッタリなスルメイカの煮付けです!

不老泉 山廃仕込 特別純米 原酒 参年熟成

色は熟成酒っぽい濃い金色。口当たりはまろやかで、とろんと滑るような感じで入ってくる。もちろん、熟成らしさは節々に出ていてカラメルやハチミツのような甘い香りが特徴。ただ、香り過ぎずちょうど良い感じにおさまっている。

旨口が特徴と言ってる上原酒造さんだけあって、一口飲むと旨味と酸味がダイナミックにランデブーしてくる

さて、ゆびなしの好きな赤ラベルのお燗の味ですが、燗映えする温度は高過ぎない方が美味しい。その中でも一番花咲くのが40度から、燗戻りで30度くらいまで下がった時をジャストミートで狙ってみてください。

めんどくさいこと言ってごめんなさい!

ただ、熟成酒ってカテゴリだけあって、日本酒を飲み慣れてない人がいきなり赤ラベルは、少々キツイような気もしますね。日本酒どハマり中の人に超絶おすすめです!!!

不老泉 山廃仕込 純米吟醸 滋賀渡船 無濾過生原酒

元々の渡船ってお米は、渡船6号とは少し違うのですが、本来は雄町と同じじゃないかとも言われてるので、オマチストのゆびなしとしては、少し味が似てるような感じがしてるんです!
実は同時期に不老泉の雄町も購入して、密かに飲み比べてたんです。ぶっちゃけ、めっちゃ似てる。これが正直な感想(笑)

滋賀渡船についての感想を言うと、無濾過生原酒なんでフレッシュでありながら、ふくよかなコクと旨味が口一杯に広がる。飲み口の柔らかさは、不老泉すべてに言えることですが、おそらく溶けやすお米なんでしょうね。
お米の旨味を感じてる、甘味と酸味が来て、スーッとキレイに消えてくれる。

ここまでバランスキレイ系のお酒なのに、ほんのりフルーティーなメロン系の果実味があるのが素晴らしいです!

ぬる燗で飲んでもおもしろいお酒ですよ。

杣の天狗 純米吟醸 うすにごり 生原酒

上原酒造さん一番人気のお酒がこちらの杣の天狗です!

前の2本は山廃ですが、こちらは速醸なのでフレッシュ感が飛び抜けて上がるんです。ただ、ゆびなしが好きなのは、邪道ですが開栓してから数ヶ月冷蔵庫で保存して、フレッシュさをわざと落としたもの。

今がまさにその状態!

少しもったり感が出るというか・・・ね
めちゃくちゃ伝わりづらいですが、これがうまいですよね

開栓当初は、ピチピチフレッシュなガス感があり、うすにごりらしいクリーミーさに甘味がかぶってくる感じ。それはそれで美味しいんですが、ピチピチ感がなくなってからの方が、より米の旨味を感じれるんです!

そう、朽木の山の中で育った山田錦の本来の姿を味わえるんです!!!

マスカットっぽい感じのフレッシュフルーティーな味。めっちゃくちゃわかりやすいお酒なんで、日本酒初心者にもピッタリなお酒です!

ただ、人気があり過ぎて、ゆびなしがいる大阪ではすぐに売り切れてしまいます。見かけたら即購入。っていうか、不老泉は見かけたらスグに購入しないと、無くなるのが早いんですがね!

不老泉が購入できる場所

不老泉を購入する方法はいくつかあるのですが、上原酒造さんに直接行って購入することもできます。

ベーシックな購入方法は、特約店での購入ですね。上原酒造さんの公式ホームページに特約店の表記があ流ので、そちらから近くの特約店で買ってみてください。

小さな酒蔵さんなので、特約店もそこまで多くありません。滋賀県内に集中しているので、滋賀県の酒屋さんから通販で購入するのが一番数多く選べると思います。おすすめは滋賀県長浜市にある「近江の地酒 はしもとや」「酒蔵ひのや」などでゆびなしはたまに買ってます!

直接現地でって感じですけど(笑)

ってことで、不老泉はちょっと買えるところが少ないけど、間違いなく美味しい日本酒なんで超絶おすすめです!

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