今回紹介する日本酒は滋賀県甲賀市にある笑四季酒造さんが醸すお酒でセンセーション黒・センセーション白の2本を飲み比べです!
・EMISHIKI Sensation WHITE Gen2 古式生もと 生酒
・EMISHIKI Sensation BLACK Gen2 古式生もと 生酒
笑四季の中でコンテンポラリーシリーズと呼ばれるセンセーションですが、今期から全量古式生酛仕様に変更になったのでゆびなしも飲み比べするのがたのしみでした!
それに嫌いな人からは悲鳴が聞こえてきそうな、高級食材の鮒寿司をおつまみに合わせてみました!!!
最後までぜひ一緒に楽しんでください!!!
笑四季について
笑四季酒造さんがある場所は、東海道五十三次の水口宿に位置し、関西の人間じゃないと読みがわかりづらいであろう、滋賀県甲賀市(こうかし)水口町(みなくちちょう)とあります!
5代目蔵元というかCEOの竹島充修(たけしまあつのり)さんが醸す笑四季がかなりぶっ飛んでるので、リスペクトの意味を込めて、ゆびなしの知っている笑四季の知識を解説してみます。
「何がぶっ飛んでるか?」って聞かれたら、真っ先に出てくるのがよくわからないラベル。その次に日本酒らしからぬ横文字の多さがあげられます。
まずは笑四季の代名詞である貴醸酒モンスーンのラベル。貴醸酒が何かっていうのは説明すると時間が掛かるので今回は置いといて、モンスーンのラベルは東學さん(あずま がく)という京都出身大阪在住の絵師のデザイン。元々は違う女性の方のデザインを採用していたような気がします。
刺青が見える遊女の作品が有名ですが、ボディペイントの世界でも有名なアーティストなんですよね。現代の浮世絵と言えばそうかもしれませんが、日本酒界に対する何かのメタファー?って勘ぐりたくなったりして・・・他のラベルもかなりぶっ飛んでるんで、ラベルを楽しむのもありですし、日本酒らしからぬ横文字を紐解くのも面白い!
星山 耕太郎さん(ほしやま こうたろう)・河野 愛さん(こうの あい)たちも個性的なラベルデザインを担当しています。しかも、限定商品のラベルが意味深でかなり笑えるんで、そのあたりも楽しんでみてください。
前はよく、能の世界で「五穀豊穣を祈る神事として演じられる」翁(おきな)がセンセーションのラベルに出て来てたんですが、最近はあんまりみなくなったような気がします。
蔵元じゃなくCEOだったり、笑四季がEMISHIKIだったり、Sensationだったり、とにかく横文字の応酬!
酒屋で日本酒を選んでるのか、ウィスキーを選んでいるのかわからなくなってきたり・・・しませんね(笑)
兎に角、横文字が多いのだけは確かです!
笑四季の味は、日本酒度が全てマイナスで、完全に甘口に振った日本酒。フルーティーモダン系がメインと言いたいところですが、コンテンポラリーシリーズと謳っているので、フルーティーコンテンポラリー系と位置するのが今回のセンセーション!
コンテンポラリーって現代的とか、今風という、時間のスパンを表す単語ですが、モダンも同義語になるのであえてのコンテンポラリー系としておきましょう!
以前、カレーにフルーティーな日本酒をペアリングすると合いますってな動画を流したことあるんですが、笑四季もスパイス料理に超合う甘口フルーティーな日本酒ブランドです!
全量純米造りの酒蔵であり、元々から生酛造りだったのですが、今期から全量古式生酛仕様に変更になったそうです。前は確か琵琶湖感というか、釣り用のウエイダーみたいなのを着てから踏んで、秋田流生酛の弱いバージョンのような酛摺り(もとすり)を行っていたような感じですが、今は櫂(かい)で山卸を行うようになったんでしょうか?
詳しいところは、ゆびなしもわかりません。全量古式生酛純米というスタイルが笑四季です!
想像なんで正解が何か分かりませんが、蔵で酵母を培養し○○系酵母を増やして、その酵母を投下する技術・・・乳酸もアルコールも添加してないので速醸ではなく、生酛っぽくはありますが、蒸したお米に乳酸菌は投下されている。元々これを生酛と呼ぶ酒蔵があるのですが、これは速醸じゃないのか議論があちらこちらで湧き上がってました。ゆびなしは生酛原理主義者じゃないので、日本酒が美味しく飲めればどちらでも良いのですが・・・
自社の乳酸菌を入れた生酛由来だったのが、古式生酛をはじめた笑四季酒造。難しい話になるので省きますが法令では速醸にあたっていた造りを、古式生酛にしたということは乳酸菌を入れない状態にしたのではないかと推測しています。
おそらくですが、自然発生する乳酸菌で醸すのが古式生酛という概念ではなかろうかと想像しています。半切り桶で蔵付き乳酸菌でとか・・・うんぬんかんぬんあるんですが、それだけで1本の記事になりそうなんでカット!
想像になりますが新政酒造の佐藤さんと親交が深いので、お互いに感化されて全量古式生酛純米になったのかもしれませんね。まぁゆびなしの浅い知識なんで間違ってたらごめんなさい。
元々は無濾過メインでゴミ取りだけだったのですが、今も無濾過メインなのかは不明。
笑四季の特徴は搾りにもあって、佐瀬式圧搾機で3日間かけてゆっくりと搾って、袋の搾りの縦式で濾布(ろふ)を毎回交換するって、そんな細か過ぎること誰も興味ないでしょうから端折ります。余談ですが、佐瀬式圧搾機は誰もが知る酒蔵モンスターたちが使用している搾り機ですが、細かいことを言えば縦式とか横式と色々あります。
「赤い糸」という花酵母を使った甘い香りのシリーズ。実験的な限定酒も人気なので見かけたら飲んでみてください。値段と味がいつも釣り合ってなくて、奇抜で安い甘旨おいしいのが特徴ですよ!
しかも、契約農家や自社田で育てたお米を使っているんですが、滋賀県産の酒米で醸すお酒が特徴であり、滋賀渡船2号(しがふなわたり2ごう)をメインにやって行こうとしている酒蔵です。
なんでこの値段で、こんな手の込んだことができるのか、不思議でしゃーないです!
笑四季センセーション2本のスペック
笑四季酒造さんが醸すセンセーションシリーズの定番である白と黒の生酒2本のスペック。おりがらみ生酒からはじまり、生酒(今ここ)からの火入れと移行してきます。
おりがらみシーズンは「秋鹿 純米吟醸 超辛口 槽搾直汲」に毎年ハマり過ぎて抜だけないんですよね・・・各社、ちょっとづつ季節をずらしながら発売してもらえると、ゆびなしの日本酒ライフは完全体へと変態できるんですがね・・・
余談ですが、仮面ライダー2号からは変身というより厳密にいうと変態ですよね(笑)
どうでもいい話なんで進めます!
EMISHIKI Sensation WHITE Gen2 古式生もと 生酒
- 酒母米=渡船2号(兵庫県産)
- 麹米=渡船2号(滋賀県産)
- 掛米=山田錦(兵庫県産)
- 精米歩合=50%
- アルコール=15度
- 酵母=協会1001(協会10号酵母or小川酵母)
- 価格=今の所・・・1800㎖=2,750円・720㎖=1,568円
EMISHIKI Sensation BLACK Gen2 古式生もと 生酒
- 酒母米=渡船2号(兵庫県産)
- 麹米=玉栄【たまさかえ】(滋賀県産)
- 掛米=玉栄【たまさかえ】(滋賀県産)
- 精米歩合=50%
- アルコール=15度
- 酵母=2NF(7号系京都酵母)追憶のアンジェリーナにも使われてるかも
- 価格=今の所・・・1800㎖=2,750円・720㎖=1,568円
笑四季センセーション2本の飲み比べ
今季はおりがらみをスルーして、生酒から一升瓶で参入。2つとも2本目の開封となります。毎年のことなんですが、限定ラベルを見るとついつい購入してしまうほど、中毒性が高い日本酒ラベルとなってますので注意してくださいね!
って言っても定番もかなりの頻度で買ってるんですけどね・・・
今回、笑四季に合わせるおつまみは滋賀県を代表する酒の肴。「子持ちニゴロブナの鮒寿司」いわゆる日本最古の寿司。なれずしですね!
古式生酛となったEMISHIKI Sensationには、やっぱり鮒寿司でしょう。というか、本当は軽い系のお酒より、どっしり骨太な感じのお酒の方が鮒寿司の強烈な酸味に合うんですがね!
今やかなり高級な食べ物になった鮒寿司ですが、昔は滋賀県の至る所で食べれた・・・というか、ウチの爺ちゃんが大好きでご飯の上に鮒寿司をのせて、熱燗を注いで食べるというすごい姿を見て、食べるのを躊躇していたのが鮒寿司です(笑)
EMISHIKI Sensation WHITE Gen2 古式生もと 生酒の味
白は柔らかな酸が特徴でほんのり甘口で全体的に柔らかな口当たりで吟醸香がふわっと広がります。
EMISHIKI Sensation BLACK Gen2 古式生もと 生酒
黒はわかりやすい酸でほんのり甘口がきてからサッとキレて行く。7号酵母由来っぽい華やかさと乳酸のバランスが絶妙です!
笑四季が購入できる場所
笑四季酒造の公式ホームページに特約店の表記があります。北海道・東北・北陸・信州などでは手に入りづらい日本酒となってます。っていうか全国的にそこまで特約店が多くないので、関西圏・首都圏を除けばネット通販がメインとなりそうです。
ただ、フルーティーな日本酒好きには、甘々フルーティーなおいしい味と手に入りやすい値段を考えれば、通販で買ってもお釣りがくるほど満足度は高いはず。
ぜひ一度、笑四季を飲んで楽しんでみてください!!!
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